都内における性犯罪(強制わいせつ・痴漢)の発生状況

 

犯罪発生状況

時間別発生状況

都内では強制わいせつや痴漢などの性犯罪が行われており、それぞれに大きな特徴があります。時間別発生状況を見ると、強制わいせつの場合は夜11時から午前2時までに被害が集中しているのに対し、痴漢は朝7時から朝9時までの通勤通学の時間帯に被害が集まっています。このように、同じ性犯罪でも、犯罪の種類によって警戒をすべき時間帯が異なることがわかります。そして、自分で自分の身を守る場合も発生状況などを見て警戒の種類を変えていくことが求められます。

場所別発生状況

場所別発生状況を見ると、強制わいせつの場合、もっとも多いのが道路上で全体の32%を占めています。また、住宅の中でも多く被害が発生し、中高層住宅の14%などを合わせ全体で24%となっています。この場合の中高層住宅は4階以上の建物ということになっており、一戸建てはまた別のカテゴリーで存在します。痴漢は迷惑防止条例違反というくくりになっており、半数以上が電車、その次が駅の構内となっており、この2つを合わせると70%以上となっており、痴漢の大多数は電車関連となっていますが、店舗内でも1割程度の被害が報告されています。

深夜の道路上が危険

時間別発生状況と場所別発生状況から推察すると、強制わいせつの場合は深夜の道路上がもっとも強制わいせつの被害に遭う可能性が高い状況となっています。例えば、道路上で後ろをつけられ、そこで犯行に及ぶことが考えられるとともに、家の場所を特定し、状況を観察してから家の中に侵入し、犯行に及ぶことも十分に考えられます。そのため、強制わいせつの被害を避けるためには、後ろからつけている人はいないか、家の周辺に怪しい車、怪しい人物がいないかどうかを確かめることが求められます。

年齢別被害状況

さらに、強制わいせつにおける年齢別被害状況を見ると、10代未満の人も数%被害に遭い、10代は約30%、20代は約45%となっており、若年層に被害が集中していることがわかります。子供などが夜道を出歩く場合、非常に危険が伴うため、細心の注意を払うことが求められます。痴漢については、通勤通学で電車を利用している時に痴漢に遭いやすいということになります。痴漢の年齢別被害状況を見ると、10代と20代で合わせて70%以上の被害を受けているなど、傾向として若い女性が被害を受けている一方、年齢不詳というケースも少なからず存在します。

こうした状況を踏まえ、朝は痴漢に、夜は強制わいせつなどの被害に遭わないような対策が求められます。高校生などの場合は通勤通学はできるだけ1人の時間を作らないように心がけることが大事であり、帰りの夜道も常に後ろを警戒することが必要です。働く女性の場合、人通りの多いところをできるだけ歩く、もしくは知り合いの人が迎えに来るかもしれないという雰囲気を醸し出すことも大事です。そして、家に1人でいる時も警戒は怠らず、防犯グッズを常備しておくことが大切です。いつ何があってもおかしくないという気持ちが求められます。

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