自らが逮捕された場合には刑事事件に強い弁護士を探す、もしくは家族が見つけてきます。その時にどのような人を選べばいいのか、その選び方が焦点になっていきます。ネットなどで単に調べただけで選ぶのが一番危険であり、本当に刑事事件に強いのかもわかりません。弁護士としての能力ややる気をもって依頼を受けてくれるのか、経験豊富な人かなどを見て選んでいくことが大事です。報酬が高くて人生を大きく左右する案件だからこそ妥協は許されません。

質問をしてみる

弁護士の能力を見極めるためにはたくさんの質問をぶつけることが大事です。ここでの質問の意図は刑事事件に対してどのような見通しを立てているのかをチェックするためです。本当に経験豊富な弁護士は今まで受け持ってきた案件などからだいたいの傾向を理解して質問に答えていきます。経験が乏しい人はこの罪状だからだいたいこれくらいの刑になるぐらいの知識は言えても、保釈の有無やその時期などを答えることができません。相談に行って、これらの質問をしてはっきりと答えられる人は経験もあり、信頼できます。ここを最低条件にして探していくことをおすすめします。

弁護士も人間のため、明らかにやる気が出ない案件もあります。もちろんそんなことでは商売にならないため、やる気を出して頑張っているような姿を装いますが当然ながらこれだと想像しているような弁護はしてくれません。逮捕されるかもしれない場合には一緒に自首してくれるかどうか、逮捕されて勾留されればすぐに接見に行ってくれるかなどを質問します。本当にやる気のある人は身を乗り出して、できる限りのことはなんでもすると力強く言ってくれて実際にアクションを起こします。この時点で言葉を濁すような人はその意思が乏しいです。信頼できるかどうかはこうしたやる気が大きく左右します。

よりよい弁護士に出会うために

ネットで調べる場合は勇ましい言葉が並んでいるページやこの人なら何とかしてくれると思わせるサイトが最初の方に出てきます。しかし、広告などを出してそうしたことをする事務所が本当に優秀かと問われれば疑問です。実際に会ってみると頼りなく見える人も結構います。ネットでできるだけ情報を探すことも必要ですが、最終的には実際にその事務所に足を運んで話を聞くことが求められます。相談の中で、多くの質問をしていってその受け答えで判断します。依頼する側もいくつも質問を考えて吟味する準備が必要です。

刑事事件に強い弁護士はおのずとその経験年数を重ねた人に限られます。検察や裁判所、裁判官の傾向を熟知している人だとあの手この手を使って揺さぶりをかけて依頼者にとってベターな結果を引き出します。特に軽微な刑事事件は検察側が若手であることが多く、経験の差でなんとかできる可能性も高まります。もちろん若い人にも刑事事件に強い人はいますが、できるだけ実績と経験を重視して選ぶことをおすすめします。そして、ネットの情報を鵜呑みにしないことも重要です。